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あなたになら言える秘密のこと

     2007-05-13 : 映画、舞台

 2005年ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門のオープニング作品「あなたになら言える秘密のこと」を目黒シネマで見てきた。スペイン出身の女性監督イザベル・コイシェの作品である。

 騒音の中、工場で黙々と働くハンナ。同僚は皆、防音用の耳あてをしているが彼女はしていない。そう、聴力に障害がある彼女は補聴器を使っている。一日も休まず働いてきたが、まじめに働きすぎると上司から一ヶ月の休暇を取るように言われる。やしの木のしげるビーチにでも行ったらどうかと勧められたりするのだが、それには気が乗らないようだ。

 バスで旅行に出たハンナはふとしたきっかけで石油施設の事故で負傷したジョゼフと言う男を看護することになる。ジョゼフはオイルリグの火災事故で全身の火傷と、一時的に視力を失っている。

 オイルリグは海の中にぽつんと浮かぶ小さな島のような石油の切削施設。社会から逃げ出してきたような男たちが作業をしている。

 心を閉ざしているハンナ。目の見えないジョゼフは会話からハンナを知ろうとするが、彼女は自分を語ることをしない。しかし言葉のアクセントからわかるのは外国の出身らしいということ。

 ハンナの聴力は何かのショックで後天的に損なわれたものらしい。ジョセフも火災事故で友人を亡くし、原因が自分にあると責めている。この二人が会話を続け、やがてお互いに心を開いていく。

 ジョゼフを演じるティム・ロビンスがよい。盲目で、しかも動けないと言う条件を与えられ、言葉と最小限の動作でハンナの心を開いていく演技はうまい。助演男優賞をとったミスティックリバーのときより良いと思う。ハンナを演じるのはサラ・ポーリー。彼女を見るのは初めてであるが抑えた演技をしている。

 この映画はハッピーエンドである。しかしそのようなくくりが正しいとは思えない。ジョゼフがハンナの友人の名前を聞いた時、その答えの一言で全てが明らかになる衝撃の瞬間。それからはハッピーエンドにするためのストーリーが続くのだが、観客に突きつけられた命題は重い。

 この映画では食事のシーンが何度も効果的に使われている。最初のころ、弁当箱には米とチキンと半分のリンゴしか入っていない。それが最後の場面ではグラタンのようなものが入っていて、微笑ませてくれる。たしかに非常に重い映画なのだが、それでも人間の強さに期待をしているのだというメッセージが伝わってくる。

 冒頭と最後にしわがれた子供の声で独り言が入る。ハンナのもうひとつの人格が喋っているのだと解釈したが、自信はない。



Ref: 「あなたになら言える秘密のこと」公式サイト。凝ったつくりだがIEが落ちたりする。観た人はKeywordsのところを見みてみると良いと思う。ああそうかと納得したりする。


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非公開コメント

こんにちは

トラバ、ありがとうございました。

確かに、この映画で、おっしゃるように<人間の強さを期待している>というメッセージが伝わってきますよね。

それでは、またよろしくです。

Unknown

David Gilmour様
この映画、その答えの一言で全てが明らかになる衝撃の瞬間で終わりにしてもよいくらいだと思っていました。本当に良い映画でしたね。今後ともよろしくお願い致します。
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kumasan114

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