視野が狭くなったと叫ぶ地図

     2009-07-25 : エッセー
 年をとると視野が狭くなる。若いころから「お前は視野が狭い」と言われてきたなどというのは話を複雑にするだけなので今日のところは無視をする。実際、物理的に視野が狭くなるのだ。

 よく言われているのはカメラの焦点距離と年齢が一致すると言うもの。30歳代だと30mmの広角レンズで撮った写真が生理的にあう。50歳代だと50mmの標準レンズを使った写真に一番違和感が無いと言うのだ。60を越せば望遠レンズの視野角になるらしいが私にとって当分先のことなので真偽はわからない。

 それにしてもうまいことを言うものだと思う。最初に気がついた人は鼻高々でしゃべりまわって鼻つまみ者になっていたに違いない。

 レンズの焦点距離と年齢の関係は確かに面白いが、これだけではインターネットで拾ってきた知識を披露しているだけで、読むほうは疲労困憊となる。このブログでは当然オリジナルな発見を目指しているのでヘーゲルに習い少々止揚しようと思う。

 毎年八月には東北旅行に出かける。3泊4日で3000キロも走る旅だから運転しているほうはまるで栄光のルマンのスティーブ・マックイーン気取りだが、付き合わされるほうはくたびれはててしまい、ルサンチマンに身を焦がすことになる。

 この4日で3000キロと言うのは4時間で300キロ走るのと全く違った素顔を見せる。量が質を変えるという物理学でいう相転移が起こるのだ。実際、旅程のプランニングには細心の注意を払う必要がある。今まで、夕食の時間ぎりぎりに旅館に飛び込んだくせ、食事前に温泉に入りたいとわがままを言って、何度迷惑をかけたことか。

 この旅程の作成には地図が必須である。若いころは昭文社のサテライトマップルという10万分の一の地図を使っていた。B4版のサイズで大きくて見やすい。見開きで50km四方を見ることができる。

サテライトマップル10万分の一


 そして最近は、やはり昭文社のマップル全日本という20万分の一を使っていた。これもB4版だ。

マップル全日本20万分の一


 ところが今年地図を買いにいって大問題を発見した。このB4版の地図が廃刊になってしまい、A4版しか手に入らないのだ。結局20万分の一のJAFマップを買ってきたのだが、A4版で、複数ページにわたる旅程では全体像を把握するのが難しい。A4版とB4版でそんなに違いがあるのかと言われると、あると断言できる。

JAFマップ20万分の一


 昔、道路地図は道路を覚えるためのものだった。だから細かければ細かいほど良かったし、実際に運転する時にはすでに頭に入っているので地図を見ることはほとんど無かった。ところが最近は地図が頭に入らないのである。

 20万分の一の地図で東北地方を見てもらえばわかると思うが、B4版では1ページめくるだけで太平洋岸から日本海側まで見渡すことができる。これなら隣のページを記憶の片隅に残せばよいわけだから何とかできる。ところがA4版では今見ているページのほかに2ページ分覚えなくてはならない。それは無理である。

 適当な地図を探し回ったのだが無い。結局、昭文社の70万分の一の地図を買ってきた。これは昔小学校の教室に張ってあった日本地図のように一枚に印刷されていて東北地方全体を一目で見ることができる。

路上のソリスト

 さて、これで今日の話はおしまいである。焦点距離と年齢の話を止揚するのはどうなったのかと問う声もあるかもしれない。気は進まないが、「地図を選ぶなら年齢の逆数の縮尺の地図が最適」だと小声で言うにとどめておく。年をとっても理屈っぽいのだけは直らないなどと、どこやらから聞こえてきそうな気もするが、、、、、




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