映画、ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

     2012-03-05 : 映画、舞台
 アスペルガー障害の疑いがあると診断されている少年オスカーは、父親の考え出したニューヨークのマンハッタンを盤としたゲームを解こうと一生懸命である。

 アスペルガー障害は他人に対する係わりあいかたや、他人の気持ちを考えることへの障害があるといわれている。そんな息子のため、ゲームを通して他人とかかわること、論理的思考に慣れさせようとしているのだ。

 そんな最愛の父親が9.11で亡くなってしまう。残されたオスカーは、父親の遺品の中に壷の中に隠されていたひとつの鍵を見つけ、父親に近づくためその鍵の意味を見つけようと、ニューヨーク中を探し回ることになる。

 9.11をバックグラウンドにした映画には、2008年に見た「再会の街で」がある。あの映画は9.11を観客の感情をゆすぶるための道具にしている感じが強く、感情移入が難しかった。

 きっとこの「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」もそうだろうなと思っていたのだが、これは違う。9.11の遺児であるからこそオスカーの行動は他人の共感を呼び、我々日本人の感覚だと怖いところというイメージの強いニューヨークの住民たちが、オスカーをやさしく見守るという空気に満ちているという不思議な仕上がりになっている。

 また、サンドラ・ブロック演じる母親や、祖母とその間借り人もしっかりと描かれていて重要な役回りを演じている。

 脚本が良く出来ているお勧めの映画である。

 
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